「ツヅける!シストレ」プロジェクト開始からあっという間に1年3カ月が経過、改めて時の流れの速さを実感している昨今です。
プロジェクト開始から現時点までの運用状況ですが、本年度はトレンドレスな値動きにかなり苦戦していますが通期でみればボチボチという感じできています。
現段階で不安を感じている点が2点、そして猛省すべき点が1点あります。
不安を感じている点は、昨年、本番開始からたった半年で過去10年間の最大ドローダウン率を更新してしまったこととDUDの不調という点です。
この2点に関しては、2020年のコロナ禍による歴史的大暴落から場が荒れた状況が続いていますので致し方ない部分もあるのかなとある程度は納得しているのですが、問題は猛省すべき点。
本プロジェクトを立ち上げた理由の一つに「勝手に決済病」と「サイン不信病」の撲滅があったのですが、情けないことに今年に入っても2、3度病気を発症。
結果、利益約30万円の機会ロス。
2022年も後半に入りちょうどいい機会ですので、2度と愚行を繰り返さない為にも病気発症に至るまでの心理状態を分析しておこうかと思います。
振り返ってみるに、おおよそ次のような2つの局面で発症しているケースが多い気がします。
含み益が発生している場合に発症しやすい「勝手に決済病」
このケースはほとんどトレーリングストップを採用している5分足システム(WMSとALA)で発症しています。
トレーリングストップ機能はパフォーマンス向上には欠かせない機能ですが、少々問題となるのが最大含み益では決済できないという点と決済までにかなり時間を要してしまうという点です。
5分足システムのWMSとALAで採用しているトレーリングストップ機能のしくみはだいたいこんな感じです。(数値は仮値です。額ではなく対価格の%を使用している場合も有。)
システムマージンベースの含み益をトレースして、
含み益が100円以上になったらトレーリングストップ機能が発動し、
含み益が最大含み益から50%下落した時点で決済、
含み益が600円以上になったら、含み益が最大含み益から30%下落した時点で決済、
含み益が900円以上になったら、含み益が最大含み益から10%下落した時点で決済。
ボラが一定以下の場合のエントリーでは、100、600、900の数値を半分程度にしています。
例えば15万円のドローダウンが発生している時に、ロボを確認してみるとミニ3枚を新規建てており、システムマージンベースの含みが500円(ミニ3枚ですから金額では15万円)になっていたとします。
このままシステムに委ねた場合、勢いがあり最大含み益が600円超えまで拡大してくれれば、最低約12万の利益は確保できますが、勢いがなくなり含み益が500円をピークに減少しピークの50%まで減少したところで決済となれば利益は約半分の7万5千円にしかなりません。
この時、「今、決済すればドローダウンを解消できるぞ」という悪魔のささやきが聞こえ、心に葛藤が生じてしまいます。
悩む間もなく相場が下に動いてトレーリングストップにかかり決済となればあきらめもつくのですが、問題はもみ合い状態が長期間継続してしまう場合や週末です。
「もうこれ以上は含み益は伸びないのでは」とか、「来週は逆に動かれてせっかくの含み益が消えてしまうのでは」etc.のネガティブな思いが心に芽生えてきてしまうともういけません。
「今、決済すれば実利益を確保でき、いろいろ悩まず楽になるぞ」という悪魔のささやきに抗えなくなってしまうのです。
以下が実例です。
今年の6月9日(木)、WMSが28115円(システムは28135円、20円のスリッページ)で2枚売建てました。夜間引けまでには決済に至らず、2枚保有のまま翌日へ。
6月10日(金)、朝から下げてくれて日中引けの段階で265円の含み益。夜間もギャップダウンで始まり、就寝前に確認してみると価格は27500円台まで下落。
ここで、悪魔のささやきが聞こえてしまったのです。
「27500円前後にはレジスタンスラインがある。この後、反発してしまうかも知れない。現段階で反発されてトレーリングストップにかかってしまえば、利益は約5万円。27400円程度まで下げてくれて反発後トレーリングストップにかかった場合下落率は減少するので利益は約10万円。しかし、今、決済すれば利益は12万円前後、、、だったら、今、決済でいいんじゃないのかい?」
結果、この言葉の誘惑に負け、決済して12万の利益を確定。
そして、ルールを破ってしまったことに対して自責の念を感じながらも就寝。
翌朝4時頃、起床してロボを覗いて見れば、価格は反発することなく寝ている間に27255円の安値をつけ27300円台をうろちょろしている状況でした。
なんとも複雑なる気持ちで夜間引け。引値は27355円。
このくらいの段階で反発してくれてトレーリングストップでの決済となれば利益は約12万円。
ほとんど機会ロス無しということで済んだのですが、、、
愚か者をあざけ笑うかのように翌週に入っても下落は続き、6月13日(月)も保有のまま6月14日(火)になって、システムとしてはトレーリングストップで決済、システム上の利益は1595円、馬鹿なことをしていなければ利益額は約32万円。
結果、この取引だけで約20万円の機会ロスとなってしまいました。
なぜ、こんなバカな事をしてしまったのか?
今回のケースでは6月10日の時点でフラット期間はまだ12日目でしたし、ドローダウン額も7万円強でしたから、フラット期間の長期化やドローダウンの深さによる精神的衰弱が原因とは考えられません。
思い当たることが一つあります。
今年に入ってからトレンドレスながら短期間で大きく上下する局面の中、大きな波の初期段階で小利で振り落とされるケースが非常に多くなかなか大利に結び付かないことにフラストレーションを感じていました。
たぶん、その辺に原因があったのではないかと思います。
フラストレーションから生じた一種の「あせり」、久しぶりに大利を得たいという気持ちが先走ってしまった結果なのではと自己分析しています。
システムを100%信じない限りシストレでの成功はないと頭ではわかっているのですが、その場になるとネガティブな感情や冷静さを欠く思いが優位になってしまい愚かなる行為に至ってしまいます。
システムと裁量のサインが逆の場合に発症しやすい「サイン不信病」
「サイン不信病」はマニュアルで注文しなければならないDUD(寄引システム)の方で多く発症しています。
例えば、過去何日かで価格は大きく上昇しているとします。
朝、サインスキャンを実行してみると、結果は~円以上~円以下だったら「買」サイン。
気配値がその範囲内で上下しているのでこのままいけば「買」エントリー。
しかし、裁量的にはこれだけ上昇しているのにここから「買」はないだろうという思いが強く、そうなると素直にシステムのサインを受け入れられず、裁量の判断を一部取り入れて投資枚数を減らしてしまったり、最悪、注文を発注しなかったり。
後になって振り返れば愚行そのもので反省することしきりなのですが、その場になると目先にこだわってしまうのか愚かなる行動をとってしまうのです。
まとめ
もっと突き詰めていけば他の発症原因も見出せるのかもしれませんが、差し当たって思いついたのは以上の2ケースでした。
・トレード結果に一喜一憂しない
・システム運用を短期的視野でみない
・撤退条件に該当するまではシステムを信じて100%システムのサインに従う
プロジェクト開始前に肝に銘じた言葉ですが、情けないことに何一つとして守れていません。
メンタルヘタレ、ここに極まれりで、つくづく己の愚かさを恥じ少々落ち込んでしまいますが、、、
まあ、まだまだ先は長く、落ち込んでいても仕方がありませんので、ここで猛省し一旦メンタルをリセット、2度と後悔するようなことはしないことを肝に銘じ、「勝手に決済病」と「サイン不信病」の完全撲滅を目指し年後半の戦いに臨んでいこうかと思います。